税務調査のタイミングは税理士の変更とリンクしない
税理士を変更することにより、税務調査に影響が出るかと心配する経営者や個人事業主の方も多いのではないでしょうか。
結論からいえば、税理士を変更したことによる直接の影響はありません。
むろん、毎年のように税務署に提出している決算報告書や売上報告書、コスト一覧表などの数字が例年の動きと大きく異なるようなことがあれば、税務署の職員によるチェックが入念になることも考えられます。
税務調査が来る理由
そもそも税務調査とは、概ね3年~4年毎に行われる税務署による調査ですが、企業によっては、全く税務調査を受けることがないという場合もあります。中小企業であれば10年ぶりに税務調査が来たというところも多いです。
むしろ3~4年毎に税務署が来るような会社は何か悪質なことをしていたからです。善良な会社や個人事業主はそんな頻度で税務署のお世話にななりません。
税務調査のデメリットは時間的なロス
税務署が来るからと言って税金がっぽり持っていかれたとか、そんなことはありません。善良な会社や個人事業主は定期巡回としてきているだけですので、問題なければそのまま帰っていきますよ。
それでも税務調査が入れば、経営者や個人事業主は当然ながら無視することはできません。
多くの従業員を抱える企業であれば経理責任者が担当しますが、小規模の会社にとっては税務調査が入ることで、代表者が対応することになりますので時間的ロスが生じることになります。
経営者や個人事業主にとっては、痛手となるかもしれません。だいたい2日くらいは調査のために時間を確保して、その後相手からの質問などに対応することになります。
税務調査先に選ばれる理由
ちなみに税務調査を受けることになりやすいのは、数年間決算書の数字を並べて異常な数字が出た会社や過去に税金逃れなどの指摘を受けたことがあるような会社です。
異常な数字とは、売上が急増していたり、固定資産を除却していたりと何かしらの大きな金額が動いている場合です。
過去に税金逃れとは、売上を抜いていたとか、事業と関係ない私生活の経費をたくさん経費計上していたとかで税務署から指摘されたことがある事業所ですね。
いわば、税務署から目を付けられているから税務調査が入るというのが正しいのかもしれません。
税理士変更と税務調査
税理士を変更すること自体は、別に何の問題もありません。
確率的には税理士が変わるタイミングで税務調査があるということは少ないですがあります。でも、それは偶然起きた話で、税務署側はどんな税理士が顧問をしているかなんて見ていません。
税務署が調査するのは税理士ではなくて会社や個人事業主です。
普段からちゃんとしていれば税務調査も怖くない
税理士の力を借りる最大の場面といえば、起業した時や確定申告、年末調整などの時期がメインです。特に確定申告の時期ともなれば、会社の業績に大きくかかわることになりますので、顧問税理士の力を最大限に活用することになります。
理想的な顧問税理士といえば、税務面でのサポートや日頃から契約している経営者や個人事業主のもとを定期的に訪れて、さまざまな助言やアドバイスをしてくれるものです。
毎月の収支報告書や売上報告書、コスト一覧表などに目を通し、適切な指導をしてくれるような関係性を持っておきたいといえるでしょう。
忙しければ、電話やメール、ファクスでのやり取りでも構いません。強固な関係を築くことで、いきなり税務調査が入ったとしても何の心配も要りません。
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